過去ログ - 紬「タックマン?」
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174:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/05/11(水) 01:15:56.20 ID:39d3h1Aso
聡「――!」

売人B「っ! なんだ……!」

なんだ?
何かが違う。今までとは、なにかが変わっている。
視界がクリアになる。あの空がよく見える。真っ青で、真っ黒い空。

売人B「こいつ、波動が。因子が覚醒しているのか……!」

売人A「ヤバイぜ、さっさとやっちまわねえと!」

売人B「言われずともな!」

売人Bは右腕を振り上げる。右腕は光に包まれ、やがて刃を形作る。

聡(なんだ……これは……)

全てがスローに、クリアに認識できる。今までとは違う。
売人たちのことが手に取るように『理解できた』。
その腕に光る刃も、怖くない。まるで子供が振り上げた小枝のように些細なものに思える。
今までとは全く違う。世界が変わってしまったように思える。
いや――違う。
変わったのは、自分だ。
自分が変われば、世界が変わる。

聡「無駄だ」

光の刃を素手で受け止めながら、聡は冷静に言い放った。

売人B「なっ」

そのことを完全に理解する前に、聡の姿は消えていた。

売人A「どういうことだ!?」

売人B「変異したようだな、厄介だぞ」

売人A「どうすんだ!」

売人B「こっちは二人、相手は目覚めたてだ。有利に変わりは無い」

聡「それはどうかな」

二人の背後から、先ほどとは違う、自身に満ち溢れた声。

聡「『俺』にも真実がわかった。俺自身の勝ち取るべき真実がな」

売人B「何……」

聡「こいよ、遊んでやる」

売人A(ちっ、こいつ、けっこう強力な波動。クラス4だ。どうする)

売人B(慎重に行くぞ。お前は左だ)

売人A(おうっ!)

聡「子供に二人がかりか。底が知れるな」

売人A「おおお!!」

売人Aが指先にエネルギーを収束する。多くの変異種が持つ遠距離攻撃能力『ブラスト』。

聡「ふっ!」

聡は手のひらをつきだす。すると、ブラストは見えない壁に阻まれたかのように何も無い空間で停止した。

売人B「そこだ!」

裏に回っていた売人Bが腕の光刃を振り下ろす。

聡「見え透いている」

聡は振り返り、売人Bの刃を寸前でかわす。
が、売人Bの身のこなしも只者ではない。即座に体勢を整え、聡の胴をなぎ払おうと横に剣を振る。
――その瞬間、聡の姿が消えた。



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