過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」<br>
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(関西・北陸)
[saga]
2011/03/30(水) 11:11:27.32 ID:J6kr9/nAO
何が起こったのか、それは浜面自身にも分からなかった。
最後に見た光景は閃光、自分の体を貫くべく真直線に迫ってきた圧倒的質量。何度も経験した圧倒的に迫り来る死。
なら自分は死んだのか。インデックスを救って、駒場の意思を受け継いで、これからだというのに自分は死んだのか。
浜面「……う」
しかし、それは自身が絞りだした滓のような呻き声が否定する。自分は生きて、まだ生きて――
浜面「……生きて、る」
浜面仕上は硬いアスファルトに這いつくばっていた。
自分の瞼が閉じられている事に気付き、うっすらと開く。
闇を開いたその瞳に飛び込んできたのは、その闇より深い夜の空、轟々と燃える炎に、
「……チッ」
その苛立ちを臆面もなく押し出し、整然と佇む1人の女。
能力者、浜面に向けて死を放った存在。
「で、これはどういう事なんだぁ?オイ」
そして次の瞬間、その女が放ったのは死ではなく疑問。
「なんでテメェがここにいるって聞いてんだよ」
それは、浜面仕上に向かって放たれた言葉であったが、浜面仕上に対して放たれた言葉ではなかった。
「何やってんだって聞いてんだよォッ!!」
「絹旗ァぁぁぁッ!!」
それは、浜面仕上を庇うようにしがみつき、守るように覆い被さる絹旗最愛に向かって放たれた言葉だった。
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