過去ログ - 「――――心に、じゃないのかな?」<br>
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945: ◆v2TDmACLlM[saga]
2011/09/20(火) 05:00:38.80 ID:xWIJga+F0

初春「…………」

圧倒的なまでに情報が足りなかった。
10の情報のうち半分以下の数字しか持ち合わせていない状態で、答えをはじき出せるか。

出せるわけが無い。

初春「…………」

思考を打ち切る。これ以上は無駄だと本能的に察知した。
ならば次はどうするか。

初春「…………」

たった一人で、どうするか。
全貌すら見えないこの事件の情報を何の設備も無く、誰の力を借りず、たった一人で集める事は出来るのか。

初春「違う。やるしか……ないんだ」

呟きはざわめきに飲まれ、静かに少女は立ち上がる。その足取りはどこか重くて――

初春「………ねこ?」

すり寄る猫に、立ち上がるまで気付かなかった。
一瞬だけ頭が真っ白になる。どうしてこんなところに動物が、

初春「…………」

いるのだろう。と考え、吐き出した言葉は、

初春「……何か、御用ですか」

少女の目の前に立つ少年に向けられていた。

浜面「……ああ」

初春が向かい合うその少年と目を合わせる。そこにいたのは、浜面仕上。
その姿は先ほど会った時よりなぜかボロボロで、

浜面「頼みがあるんだ」

なぜかその目は先ほど会った時とは別人の様に輝いて見えた。

初春「……すいません。今は、」

浜面「幻想御手について知っている事を全部話す」

初春「っ!?」

ズガンと、金槌で頭を打たれたような衝撃が走る。
突如飛び込んで来た言葉は、初春にしてみればまさに今必要としているもの。

初春「……それって、」

しかし、少女の心を動かしたのは次の瞬間、浜面仕上から放たれた言葉。

浜面「俺達にも、助けたい奴がいるんだ」

浜面「だから……協力して欲しい」





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