過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
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274: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/04/17(日) 01:52:47.55 ID:BAONOHRVo

「わ、良い匂いだよ。お湯もピンクで楽しいし!」

「そォかい……」


一足先に浴室へと消えていった番外個体のはしゃぐ声が、扉をすり抜けて聞こえてくる。
カップルプランの特典として置いてあった入浴剤にご満悦らしい。
そんな彼女とは対照的に、一方通行は浮かない表情だ。
どうせ明日混浴に入るのだからと言われればそれまでだが、しかし唐突すぎた。
面白いことに明るみでまじまじと相手の裸を見るのも見られるのもこれが初めてなのだから、緊張もするし恥ずかしい気持ちだってある。


「早くー、ミサカまた眠くなってきたからさあ」

「今行く……、オマエちゃンとタオル巻いてンだろォな」

「え、巻いてないけど。お湯も透明じゃないし。大体さぁ、そういうのって今更気に掛けるもんなの?」

「うるせェ、ちょっと頭が追い付いてねェンだよ。……ン、本気で入ンぞ」

「どうぞー」


半分自棄になり、腹を括った一方通行が浴室のドアを開けた。
まず甘ったるい香りに顔をしかめ、それからピンクの湯with入浴剤の中にちょこんと座っている番外個体を発見。
なるべく視界に入れないようにしつつ、シャワーで身体を流す。
何故かニヤニヤと腹立たしい笑みを浮かべている彼女を無視して湯船に入ろうと――、


「タオル、ミサカでさえ付けてないんだけど」


腰に巻いたタオルを指摘された。


「ひゃひゃ、恥ずかしがっちゃって女の子みたい。目閉じててあげるからさ、その間にタオルとって入りなよ」

「クソッたれがァ……」


無駄な気遣いまでされると、男としての度胸が足りていないとでも言われているような気がして何だか情けなくなってくる。
番外個体が見ざるの要領で目を覆ったのを確認してから、音もびっくりな速さで湯船に逃げた。


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