過去ログ - 一方通行「飯も風呂もできてンぞ」番外個体「それじゃあ、あなたで」
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69: ◆3vMMlAilaQ[saga]
2011/03/24(木) 22:12:34.55 ID:eWahEoj6o

――同日、午後八時


何処からか罵声や下品な笑い声。
自らの限界を感じ、非行に逃げた者達の生きる音が響く路地裏。
どこまでも暗く、どこまでも汚く。光の世界の住人から蔑まれ、恐れられる。
哀しき暴力の集うそんな場所の一角に佇むのは、一組の男女。


男の方は温和な笑みがよく似合い、一見して爽やかな好青年であることが分かる。
女の方は赤毛をふたつに結い、この時期にはまだ寒そうな格好をしていた。
いずれにしても美男美女と称しても何等異存はなく、しかし何故か、汚れた路地裏に居ても違和感は見受けられない。



「……こんな場所に呼び出して、何の用かしら? レディをデートに誘うなら、もう少しまともな場所が良かったんだけど」

「あなたが言うデートで行きたい場所とは保育園――何でもありません蹴らないで蹴らないでください痛いですって!」

「帰るわよ? 貴方の身包みを全部飛ばした上でスキルアウトの集団にぶち込んでからね」


赤毛の少女が少年を蹴りつけながら言う。
言っていることは冗談では無く、彼女の能力があればそれは容易いことなのだ。
同居人から野菜炒めを酷評された後なので、痛がっている少年を蹴る脚にも力が籠もる。


「今日はあなたと同盟を結ぼうかと思いまして――ちょっと、何時まで蹴ってるんですか雰囲気が台無しでしょう?」

「同盟……? へぇ、何処かのお節介の所為で最近はつまらない『仕事』ばかりだったけれど、『闇』から抜け出すことは不可能ってわけね。
 誰を『殺る』の? ふふ、私に利益があるならば考えてあげても良いわ」

「いえいえ、そんな野蛮なものではありませんよ―― 一方通行さんと大きい御坂さんが最近良い感じなのはご存じですか?」

「……、はぁ?」




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