過去ログ - 一方通行「俺が一生オマエの面倒見てやる」番外個体「……うん」
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918: ◆jPpg5.obl6[sage saga]
2011/08/02(火) 21:54:06.00 ID:mUKwWCaA0


「―――――いた!」


麦野と絹旗。馴染みのある後姿が約四十メートル先に映った。


「………ん?」


だが、あちらも何やら妙な雰囲気だ。ここからでははっきりと分からないが、まだ交戦中なのだろうか。
やや遠い位置に車を停めた浜面は、そこから降りて確認しに行こうと決意する。
もちろん、こんな状態の滝壺は連れていけない。


「ちょっとあいつら迎えに行ってくる。すぐに戻るから、ここで待っててくれな」


安心させる口調でそう伝え、車を降りた。滝壺からの返事はなかったが、代わりに虚ろな目で浜面を見上げてきた。
そんな彼女に、「大丈夫だ。無茶はしねえから、絶対そこから動くなよ?」と言い残し、ドアを閉めて駆け出す。

距離が近づくにつれて彼女達の現状が見えてきた。麦野、絹旗の正面に対峙していたのは紛れもなく家の壁を破って
特攻してきた強力そうな駆動鎧だ。しかし、麦野にやられたのか強固に見える装甲は鍍金が剥がれており、頭部には
痛々しい損傷が入っている。はっきり言って、まだ動くのかが疑わしい印象だった。

懐から拳銃を取り出し、安全装置を解除し、浜面は足を速めた。



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