過去ログ - 火憐「兄ちゃん、あんま無茶ばっかすんなよな」
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20: ◆/op1LdelRE
2011/03/20(日) 00:54:10.26 ID:2i3mHfds0
「何言ってんだよ。聞く気あるから来てるんじゃねーか」
「そうだよ、お兄ちゃん、いっつも勉強ばっかなんだから、寝る前くらいしかお話なんてできないじゃない」

 揃って頬を膨らませる火憐と月火。お前らリスか。
とはいえまあ、そういう風に言われてしまうと、これ以上文句をつけるのも憚られるのだけれど。
詰まる所、こいつらは僕に構ってほしくて、わざわざ夜中に突貫してきたってわけで。
今までのことを考えれば、さすがにこれを無下に扱うわけにもいかないだろう。

「もっとあたし達に構えー」
「もっと私達を大切にしろー」
「ステレオで言うな。ああもう、分かった分かった」

 どうやら勉強時間を終わりにしないと、この不毛な言い争いもまた、終わりそうになかった。
つまり、どう転んでも、今日はこれ以上勉強できないということである。
まあ確かに、十分以上に勉強は進められたわけだし、聞き入れておくことにしよう。

 手早く机の上を片付けて、ベッドの方に向かうと、二人は途端に機嫌良さげな表情に変わる。
いやはや、全く現金なものだと思う。
そりゃ露骨に嫌な顔をされるのに比べたら、どれだけ良いかという話ではあるけれど。

 二人でちゃっかりベッドの両端に陣取って、しっかり僕の場所を真ん中に固定してくれていて、結果的に、僕はやっぱり二人の真ん中に挟まれることになる。
何だろう、この予定調和的な展開は。
予想通りとはいえ、勉強を中断すれど、夜はまだまだ長いらしい。



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