過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage saga]
2011/06/06(月) 02:07:36.35 ID:E48WuV4go

「チッ」

 小気味の良い音と共に『剣』を中程から断ち斬られ、フィアンマは舌打ちする。
 対する魔術師は刀を鞘に納め、再び抜刀術の構えを取る。

(やはり右腕が無い今では、『剣』とて出力が落ちるか……)

 『神の如き者』の力に基づく『剣』を握ったまま、魔術師を睨むフィアンマ。
 象徴たる右腕を失った今、彼に『聖なる右』を行使することは出来ない。
 対して『剣』は『聖なる右』からは独立した魔術だ。故に、右腕を失った今でも使うことは出来る。
 だが、その力の源はやはり『聖なる右』と同じものだ。
 故に現状ではその本来の力の末端程度しか発揮出来ていない。

 攻防の第一波が終わり、訪れるのは沈黙。
 動の後の静。張り詰め、今にも切れそうな緊張の糸。
 魔術師はフィアンマの一挙一動を警戒したまま、同時に戦力を分析する。

(右方のフィアンマの武器は『神の如き者』の『聖なる右』だと聞きましたが、それを使う気配はありませんね)

 考えながらも、魔術師は瞬きもせずにフィアンマを睨んでいる。
 元神の右席と聖人の睨み合い。十分の一瞬でも注意を逸らせば、待つのは自らの死のみだ。




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