過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/07(木) 23:16:56.93 ID:dEtouHOE0

 違うと思う根拠くらいあるさ、とフィアンマはおもむろに壁を指す。
 少年が顔を向けると、そこには『Opila』のルーンが刻まれていた。
 フィアンマはそれをコンコン、とノックするように叩く。

「これは刻んだ数だけその力を増す。逆を言えば、少ない数では大した力は無い」

 そして無造作に、もう一本の線を追加する。
 形を乱されたルーンは力を失い、この場に満ちる違和感が若干和らいだ。

「今ここに刻んだ数程度では、ここの地理に詳しいものを迷わせるほどの効果は無い」

「……それで?」

「即ち、足がつかないよう見知らぬ地で行ったということ。プロのやることじゃないな」

「人を信じる理由には甘すぎると思うけれど」

「不満か?」

 それならば、とフィアンマはわずかに笑って。
 かつての彼らしくも無く、近頃の彼らしくも無く。
 どこか柔らかく、穏やかに笑って言った。

「そういう目をしていた、で構わんか」

「余計に胡散臭くなった」





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