過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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322:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/06/15(金) 23:03:39.98 ID:CypdjJ6do



 訝しげな視線を浴びながらフィアンマは山道を歩き、着いたのは何も無い場所だった。
 少し開けていて視界が良いが、ただそれだけ。
 特に問題となるものも見当たらない。

「それで、何が問題なんだ。人を食う化け物でも出るのか」

「あちらだ」

 少年が視線で示す方を向く。
 やけに濁った湖だか池だかの一部が見えるが、特に変わったものは無い。

「だから、なんだ」

「天然ダムだ」

「……なんだそれは」

「説明している暇は無い。向こうの連中に聞いてくれ」

 今度は指でおざなりに示す。その先を追うと、彼らとは異なる団体が少し離れたところに集まっていた。
 問うまでもなく薄明かりの面子だ。リーダーの青年の姿も見える。

「準備があるのでな。説明は連中に頼め」

 それだけ投げやりに言って、少年達は去っていった。
 嘆息したフィアンマは薄明かりの集団に近づいていくと、すぐに青年が気付き声をかけてきた。

「貴方も来てたんだな」

「生憎と、話をする前に邪魔が入ったものでな」

「なんだ、まだ済ませて無かったのか」

 軽い調子で呆れたように言う青年を恨めしげに睨むフィアンマ。
 青年は周りの部下らしき男に何事か告げ、うち数名がどこかへと去っていく。




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