過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]
2012/06/15(金) 23:32:57.52 ID:CypdjJ6do
「……そうだな。やるべきことは山積しているんだ」
それでも。
彼の部下達の間に流れる空気も、けっして重苦しいものでは無い。
はっきり言って勝機は薄い。それでも彼らは俯かない。
それは、過去の話を知る少年と違いそこまで集落に愛着が無いから、というわけでもない。
「そうだったな。俺達の拠点のこともそうだが、それよりも先の水害の被害はどうなんだ」
「当然森林は荒れ果てていたし、土壌も相当に緩んでいた。はっきり言って最悪だな」
「早急に対処しなければな。森が死ねば山が死ぬ」
「山の動物の行動パターンも変わるかもしれない。熊などが集落に下りて行く危険がある」
彼らは、彼らの祖先がこれまで積み重ねてきたものを知らない。
ただ積み重なった上に立って、生まれた土地に自然と愛着を覚え、自然に慈しむ。
それはきっと彼らの祖先が望んだ姿だ。
積み重ねてきた全てが、結実した姿だ。
「そういうことだ。一つずつ済ませていこうぜ、まずは連中との決着だ」
負ければ命だって危ない。それでも彼らは臆さない。
自らの命を軽視しているのではなく、その命を危険に冒してもやるべきことがあるというだけだ。
一切間違わないわけでは無い。それでも、正しくあろうと思うことは出来る。
これからも間違わないという保証は無い。それでも、今の彼らは正しくあれる。
(手助けなんかいらないさ。俺達は大丈夫だよ、これまでも、きっとこれからも)
ここにある全てが彼の動く理由だ。
だから彼は迷わない。迷う理由が無い。
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