過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage saga]
2011/04/16(土) 23:27:39.39 ID:jsJ9EfJ90

 フィアンマは大儀そうに背中をドアから離す。

「仕方ないな。おい、そこの肉塊。早急にこの場から消え失せろ」

 二言目からいきなりのこの台詞に、豚は青筋を浮かべて答える。

「なんなんだ貴様は? 邪魔はしないとか言ってなかったか」

「問答など許可したか? 失せろと言った」

「……どうやら、貴様も躾が必要なようだな」

「豚風情が――いや、貴様を豚などと呼んでは豚に申し訳ないな。貴様を食いたい物好きもおらんだろう」

「おい、アイツからやれ。殺しても構わんぞ」

「俺様を? 殺す?」

 フィアンマは笑う。
 とびっきりつまらない冗談を聞かされたかのように、嗤わずに笑う。
 おいおい勘弁してくれ、との呟きに続けて、

「いくら右腕を失ったとはいえ、家畜以下とその家畜に殺されるほど堕ちることは出来んよ」

 いくらなんでもそれは無理だ、とフィアンマは笑い続ける。
 ひとしきり笑って、それから殺気立った警官らを一瞥した。
 また少し笑って、左手で持っていたメモ帳を開く。
 先ほど書いた『く』の字のページを、噛んで固定し破った。



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