過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage saga]
2011/04/28(木) 03:34:18.85 ID:vlfBvtn50
「で、何なんだお前は」
「まあ、ノラ猫ですわ!」
「聞け」
一先ず路地裏に逃げ込んでから、フィアンマは少女に説明を求めた。
身なりの良い少女だ。年の頃は成人前くらいだろう。
肩にはギターケースのような、とにかく大きな荷物をかけている。
彼女はノラ猫と見つめ合い睨み合い、
「シャーッ」
「威嚇してどうする」
「消えなさい、私の気が変わらない内にね」
「脅すな。というか俺様の話を聞け」
少女はノラ猫から目を離し、フィアンマの方に向きなおる。
そして、きょとん、と擬音が出そうな表情を作った。
「何か御用ですの?」
「……殴っていいか」
「暴力はいけませんわ!」
「説得力という言葉の意味を知っているか?」
先ほど思いっきり手榴弾をブン投げていた少女は小首をかしげる。
それから一応真面目な表情をし、コホンと咳払いを一つ。
「――、」
そして彼女のお腹がグーと鳴いた。
「お腹が、空きましたわ」
至って真面目な表情のままに、少女は重々しく宣言する。
フィアンマは脱力しその場に屈みこんだ。
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