45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/03/24(木) 23:03:05.65 ID:VM0nDOuDo
佐天「中は意外と普通……なんですね」
上条「ただ単純に真っ直ぐな廊下があるだけだな」
一方通行「警戒は怠ンなよ。意味があるのかはさて置きな」
佐天「えぇ。ですが警戒しておいて損はない筈です──」
警戒なぞ、このビルに入る前からしている。
ビルの内部に入ってからはなおさらだった。
あの諸悪の根源とでも言うのか、アレイスターやエイワスのいる場所なのだから。
一方通行はそう思考しながら前方に目をやる。
そこには八月に最強の超能力者である自分を倒した無能力者の少年が歩いている。
科学の『闇』と魔術の『闇』の両方を知っている少年は今何を思っているのだろうか。
自然と上条当麻から視線をはずしてしまう。
闇に身を置いていた自分は目の前の少年のように真っ直ぐになれるのだろうか。
人殺し。殺人鬼。
なんと言おうが──違わない。
自分は妹達を一万人以上殺した殺人者だ。
人を殺せる人間だ。人を壊せる人間だ。
だが、護ると決めた。全てから。
今自分の後ろを歩いている打ち止めと番外個体を護るためなら、殺せる。
殺せる。壊せる。
矛盾を抱えていることなんか分かってる。
でも、いけないことなんだろうか?
そんなに、いけないことなのだろうか?
理想を追うことが。
一方通行「…………ン?」
そういえば──視線を落としたあたりから誰も会話をしようとはしない。
それは何故……?
ちらり、と前方を確認した。
誰もいなかった。
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