9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2011/03/24(木) 22:13:50.89 ID:VM0nDOuDo
  
 浜面たちが戻ってきたとき麦野も一緒に戻ってきてとても驚いた。 
 だってスクールとの一件で麦野は……。 
  
 だから最初、麦野は浜面や滝壺さんを騙して殺しにかかってくるのかと疑った。 
 でもそんな素振りは麦野は一切見せなかったし、感じさせなかった。 
 それになにより── 
  
 ──あの麦野が頭を下げて謝ったのだ。 
  
 それだけで十分だった。 
 それで、いつも通りの……昔のアイテムみたいに戻った。 
  
  
 絹旗「……(戻った、と言っても雰囲気とかだけですけどね)」 
  
 絹旗「(フレンダは居ないし、私たちはもう学園都市の暗部組織ですらないですし)」 
  
 絹旗「(ここはファミレスじゃないし、麦野だって元の体という訳じゃ……)」 
  
 絹旗「……(何もかもが元通り、という訳じゃない)」 
  
  
 そう、浜面たちが戻ってきて一時的とはいえ暗部から開放された私たちはのんびりとしている。 
 前みたいにファミレスでグダグダするのは麦野の見た目とかを考慮して控えてた。 
 一見すると麦野は普通に見えるのだが、実のところは彼女の目には特殊メイクされている。 
  
 間近で見ていても分からないものだけど、それでも勘のいい人なら気付いてしまうだろうし。 
 それに、些細なことで問題を起こしてしまったりしては元も子もない。 
 そんな訳でいつものファミレスの代わりが、この場所だった。 
  
 浜面のツテで私たちが生活してる場所がここ 
 元スキルアウトたちの溜まり場だった建設が中止されたビル。 
 そこが今の『アイテム』の居場所。 
  
 でも、そんな生活がいつまでも続くとは思わない。 
 でも、いつまでもこんな日々が続けば良いなと思う──。 
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