過去ログ - 美琴「私が一万人以上殺した、殺人者でも?」
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565:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/07/25(月) 00:29:08.27 ID:98e5a3Nao


 浮かんでは沈む、意識の中。

 目に入るのは、砂利混じりの土の壁。

 頬をくすぐるのは、風に揺れる雑草。


「……あぁ…………ぁぁ……ぁ…………ッ!」


 そして、耳に入るのは風の音と人の声。

 悲鳴のような、咆哮のような、少女の声。


「…………なさいっ……タ、ソイ……何……たの……!」

 少女が体を震わせて、声を震わせて、空気をビリビリと震わせていた。

「……イツに……たら、タダじゃ……かないん…………ッ! アンタ……だけじゃ…………って言うの!?」

 どうしてだろう、その叫びは、怒りと、怨嗟と、糾弾の色を濃く含み、叩き付けられていたというのに。

「そんなの……ッ!」


 俺には――――少女の泣き声にしか、聞こえなくて。それが悲しくて。


「…………絶対にこのアタシが許さないッ!!!」


 俺は大丈夫だって、言いたいのに。


 指一本動かせない自分が、ただ悔しくて――――


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