過去ログ - 少女「私が……魔王?」
1- 20
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)[saga]
2011/03/28(月) 23:50:10.83 ID:Y4tf1Tbwo

メイド長「魔王様は記憶を失ってしまっておられますので、私がサポートさせていただきます。もちろん、四王が貴女様の下僕なのは変わりません」

少女「なんで……なんで私が魔王なんですか?」

メイド長「先代魔王様は勇者との戦いに敗れ、人間世界征服の志半ばで倒れました。しかし、その魂は不滅でございます。魔王様の魂は器となる者を探して両世界を彷徨い、今、貴女様の裡に在るのです」

少女「私の……中に?」キュッ

メイド長「私達はその魂を探し、ついに貴女様を見つけ出したのでございます。しかし、人間界との接続点は先代勇者により閉ざされてしまっておりましたので、その封印を解く事から始まりました」

少女「それが、富士山に開いた洞穴?」

メイド長「フジサン……あぁ、人間界ではそう呼ばれているのでしたね。そうなります」

少女「じゃあ、あのレポーターさんが襲われたのってやっぱり現実?」

メイド長「接続点が開いた時に斥候を放ちましたので、その際に血気に逸った者が暴走したようです」

少女「魔族は人間の敵、なの?」

メイド長「天敵と言ったほうが正しいかと思われます。人間は魔族の家畜のようなもの。魔族こそ世界を統べるに相応しいのでございます」

少女「……」

メイド長「今の魔王様には少し辛いお話でしたね。申し訳ございません」

少女「……人間界に出た魔族を、呼び戻す事は可能ですか?」

メイド長「できますが……?」

少女「全員戻してください」

メイド長「申し訳ございませんが、理由をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか? 斥候を呼び戻すということは、勇者を含め人間共を殲滅させるのが遅れてしまう事になりかねません」

少女「魔族は人間を殺しちゃうんでしょ? 私の家族やお友達、みんないなくなっちゃうなんてダメ!」

メイド長「……お気持ちはわかなくはありません。ですが、魔王様は魔王様でございます。我々魔族を率いて人間共を絶望の底に叩き込み、世界を統べなくてはなりません」

少女「そんなのいらないよ……私は、いつも通りの平和な日常が良いよ……」グスグス

メイド長「急な環境の変化にお気持ちがついていかないのですね」ナデナデ

少女「帰りたいよぅ……お家に帰してよ……」

メイド長「勇者も目覚めたであろう今、急がねばならないのですが」

少女「ゆう、しゃ?」

メイド長「はい。我々魔族の仇敵。人間の身でありながら魔族と戦う力を持つ者でございます」

少女「ほぇ……」

メイド長「ついでに申し上げますと、魔王様の幼馴染である少年が勇者です」

少女「へ? 少年君が?」

メイド長「先程ですが、勇者の魂を持つ者と確認されたとの報告がございました。現在吸血鬼が向かっております」

少女「ま、待って。向かってって、何かするの?」

メイド長「当然の事ながら、覚醒し、成長する前に抹殺いたします」

少女「だ、だめーっ!!」

獣王「なんだなんだ」

海王「魔王様に何かあったのか!?」

竜王「メイド長、どうした!?」

少女「ひゃぅっ」ギュッ

メイド長「そんなに怖がらなくてもよろしいのですよ。貴女様の下僕達でございます」ナデナデ

獣王「メイド長、何があったんだ?」

メイド長「それが、勇者討伐について魔王様が反対なさって……」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
198Res/210.35 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice