141:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/27(水) 01:17:07.39 ID:LZ1Zonjxo
「図星か」
「違うっつってんだろうが」
さすがにこれ以上はボロは出さない。
そんなことで舐められるわけにはいかないからだ。
だが、残念ながら。傭兵隊長が嘘が得意な方でないのはウィリアムの目にも明らかだった。
問答は長くは続かなかった。
「――ああ、そうだよ、人手不足だ!」
傭兵隊長はうんざりといったていで書類を机に叩きつけた。
「こちとらベテランは異形狩りに出払ってる。残った奴も新人の教育で手いっぱいだ。
最近傭兵隊は無駄に膨張しちまったからな、そこは仕方ねえんだ。
でもよ、あいつら金野原の野郎、自分の尻拭いもできねえのか!」
「じゃあ俺たちを異形狩りに回せよ。それで人手不足は解消だ」
「ふざけてんのか」
異形。それはかの悪国の戦闘兵器だ。
どの生物よりも強靭な肉体持ち、俊敏に動きまわり、頭も悪くない。
一匹を狩るためにも十数人の人出が必要で、集団になられた場合必要な人数はさらに際限なく膨らむ。
剣の王国は彼らが他国へ被害を及ぼす前に駆除する義務を負っている。
そしてそれに参加することは、戦士としての最大の名誉であり活躍の機会である。
もちろん出世の好機でもあるのだ。
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