187:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/11(水) 19:53:24.11 ID:lSgkn7ERo
しかし確かにこんなに人の多いところは初めてだった。
剣国王都――ウィリアムに教えてもらって最近ようやく各国の名前と位置を覚えた――では人目を避けるように過ごしていたし、
こんなに堂々と出歩けるようになったのは最近のことだ。
傭兵隊――騎士団と傭兵隊、他様々なことについてもウィリアムに習った――に所属するようになって、一応の身分を手に入れたことがその理由だが、
188:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/11(水) 19:54:47.22 ID:lSgkn7ERo
「じゃあ、ロック君との付き合いは長いの?」
ひやり、とする。
首を振ると、ミリアは不思議そうに続けた。
189:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/11(水) 19:55:22.04 ID:lSgkn7ERo
「大変ねえ、配属早々にこんな体力仕事……おまけに遠出でしょ? 無理してない?」
彼女の声には特に変調はなかった。例えばこちらの素性をうかがうとか、何か訝しんでいるとかいったような。
声はそのまま心配しているように聞こえた。
190:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/05/11(水) 19:55:53.94 ID:lSgkn7ERo
to be continued...
191:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/05/11(水) 22:25:16.13 ID:VDq62FoZo
乙
192:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)[sage]
2011/05/11(水) 22:34:44.61 ID:UhxwEaIjo
乙です
193:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:22:46.99 ID:a+4pIxh1o
昼下がりの日の下、鼻の頭をごしごしこすりつつ人の間を縫い歩きながら。
オルトロックは鷹揚にあたりを見回した。
チンケな都市だな。そう思った。
194:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:24:12.07 ID:a+4pIxh1o
作物強盗が出没しているものの、まだまだ収穫物の供給に余裕はある。
物価はそこそこ。金野原の国の誇りである白いパンは、品質において他の追随を許さない。
良質な小麦を使えるが故の特権である。
195:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:25:09.37 ID:a+4pIxh1o
二杯めの酒を飲み干し、オルトロックは訊ねた。
「次はどこだと思う?」
「あん?」
196:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:26:36.62 ID:a+4pIxh1o
そうか、とどこか安心したように店主が頷いた。
「身内にそういうのがいると疑うのは心が痛む」
「そういうもんか?」
197:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/13(金) 08:27:12.25 ID:a+4pIxh1o
to be continued...
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