202:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagesaga]
2011/05/15(日) 17:51:56.74 ID:ISM8V998o
まず見えたのは、なかなかに恰幅のよい髭の中年男性だった。
次にそれに抱きつく若い娘。
「やっぱりパパって最高だわ!」
「はっはっは、そういうお前こそ最高だよ」
二人は何が楽しいのか、妙にはしゃいだ雰囲気だった。
ウィリアムはそれをぽかんと見つめた。彼らはそれにかまわず会話を続ける。
「いいえ、やっぱりパパの方が最高よ。あたしのために屋敷一つ建ててくれるところなんて正気とは思えない!」
「はっはっは、おもちゃの家を買う話からそこまで発展しているお前こそぶっ飛んでるさ!」
「うふふ、それでもかなえてくれるパパ素敵!」
「それでも物怖じしないお前が可愛くて仕方ないよ」
「あたしもパパ大好き!」
「お初にお目にかかりますボーナム管理官」
さらっと会話を始めるアデルに唖然としながらも、ウィリアムは彼にならって立ちあがり礼をする。
「おお、君たちが剣国からの」
「はい。アデル・トリガーと申します」
「リグ・ボーナムだ。知ってると思うが」
「僕は――」
「あたしはクリスよ!」
娘の元気のいい声に遮られ、ウィリアムは名乗る機会を失った。
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