245:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/31(火) 19:46:17.92 ID:hn5qBihAo
「ロック……」
「ああ」
相棒が険しい視線で頷く。
すばやくウィリアムの手から縄を奪って強盗の背中に寄った。
「撃つな! 撃てばこいつにも当たるぞ!」
だいぶ日が傾き暗く陰った森の木々。その間からクロスボウを構えた男が二人、姿を見せた。
(来た……!)
本拠地だ。少なくともその目前まで来た。
相棒との打ち合わせでは、ここから隙を見て逃げ出し都市の警備兵に報告することになっていた。
だが。
「ウィル、行けるとこまで行くぞ」
相棒が囁く。
「い、行けるとこって?」
「親玉だよ」
(無茶だ!)
ウィリアムの無言の悲鳴を背後に、相棒はじりじりと人質ごと前進する。
人質の陰に隠れるならばウィリアムもそれに続かなくてはならない。
だが足を踏み出そうとしたその鼻先を高速の何かが通り過ぎた。
「え?」
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