263:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/06/21(火) 18:51:54.07 ID:3O5WJ/1vo
「そうだな。俺としてもそれが確実だと思ったんだが」
「……?」
「部下が納得してくれなかった」
「どういう意味だ?」
「後は任せた」
声とともに、ウィリアムは隠れていた木の陰から歩み出た。
「……はい」
月明かりの薄暗がりの広場。そこに居並ぶ強盗団が目に入る。
こちらを狙う矢の切っ先が気配だけでも突き刺してくるようで、ウィリアムは軽く身震いした。
「傭兵隊のガキ?」
頭の声が聞こえる。数刻前に聞いたその声。
それを耳におさめながら、ウィリアムは長剣を脇に構えた。
アデルに借りた、ずっしりと重いそれ。
「僕は、あなたに決闘を申し込みます」
声を静かに、夜の闇に吐きだした。
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