29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/02(土) 20:34:29.20 ID:rVhEFPKqo
時間は数日分さかのぼる。
短い黒髪の少年は、十六歳にしてはやや小柄な身体を包む革鎧の心地悪さに辟易としながら館の廊下を歩いていた。
騎士見習いに与えられる軽装備だが、彼には少し大きい。
身体とそれの間にたまった汗が気持ち悪くぬめるのも、不快感の増加に一役買っていた。
どこか幼さの残る目元を困ったように歪ませ、彼は足を進める。
しばらく歩くと人影が見えてくる。玄関ホールには二人の人間がいた。
「……もうそのへんでいいんじゃないかな、ロック」
頭を掻きながら相棒の横顔に声をかけた。
こちらはすらりと背の高い少年だった。やはり十六歳。革鎧の上からでも姿勢の良さでかなり鍛えているのが分かる。
長い金髪を後ろでまとめ、精悍な顔つきには微塵も緩みがない。
相棒は右手に剣をぶら下げたまま視線だけちらりとこちらにくれると、「そうだな」と頷いて見せた。
「確かに、これ以上絞っても特に何も出そうにない」
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