64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/16(土) 17:05:44.01 ID:GkR30S+0o
「仕方ないよね。
あの時ロックが山越えなんて言わなければこんなことにはならなかったし。
どんなに苦労してようと、それが不意に無駄になることなんてよくあることだよ。
だいたい――ああいやもちろんロックが頑張ってたのは知ってるけども」
最後の一行は相棒の手が剣の柄に伸びたのを見て急遽付け加えたものだ。
「……それでもこの仕打ちは耐えられねえよ。強くなきゃ生きてる意味がねえし」
「優しくなきゃ生きてる資格がない気もするけどね」
「……」
「ところでさ」
「んだよ」
「どうしたのさ」
それ、と控えめに相棒の頬を指さす。赤く腫れている。
といってもそこだけではない。
目の周りも軽度の痣になってしまっているし、拭いてあるものの鼻血の跡もある。
相棒は、ああ、と頷いた。
「親父にカンドウされた」
「……?」
「感動されて勘当された」
「……ああなるほど」
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