過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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866:[saga]
2012/02/26(日) 23:23:49.40 ID:yZ83ajeJo

バッ

と、あたしは足をつけるべき地面がないことに気付いた。


杏子「――わああっ!!」


いきなりパニックに陥る。
パラシュートなしのスカイダイビングなんて、誰が望んでするもんか!

唐突に出現した爽快過ぎる青空が、長く暗闇に慣れていた目に突き刺さって痛かった。
そう感じる間にもどんどん高度を下げていて、眼球を圧迫するような突風が襲いかかる。

髪が滅茶苦茶に吹き散らされ、膨らんだスカートがバタバタと暴れ回る。
一応、攻撃を警戒するが、この状況じゃガードしても吹き飛ばされるしかない。

杏子「おいおい、あたしは空は飛べないんだぞ! なんて卑劣な魔女なんだ!」

たまらず叫んだが、このまま落ちて死ぬという心配は、あまりしていなかった。
確かに、結界は魔女が用意する戦場なんだから、魔女にとって有利になっていてもおかしくはない。
でも少なくともあたしは、魔女と魔法少女のどちらかに極端に有利な結界を、見たことはない。

あたしにはその理由がなんとなく分かった。魔女は魔法少女のなれの果てだという真実を知った後で。
たぶん、結界って言うのは魔女の生前の心象風景を表しているだけなんだろう。もしそうだとすれば、


杏子「この結界に青空が広がっているのにも、何か意味がある……か」


だからこそ、おそらくいつまで経っても地上には辿り着かない。
足場になりそうなものがあれば少しはやりようがあるってのに……。

杏子「……ん?」



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