過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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875:[saga]
2012/03/22(木) 16:47:05.97 ID:bG+ciPA7o

爽快な夏の午後を思わせる青空を裂くように、縦横無尽、洗濯ヒモが張り巡らされていた。
握ってみるとある程度の弾力をもって応えてくれるが、その細すぎるヒモは唯一の命綱なのだ。
落ちれば無限の青空へ真っ逆さま。どこにも逃げ場はない。

宙に在る、制服のスカートのような巨大な布の影から、何か褐色の物体が連続して打ち出されていた。
狙いは大雑把だったが、その先端には銀色に煌めくスケート靴があった。

それを阻むのは血色の紋様からなる防壁。杏子の正面に、二人を守る向きに高くそびえる堅牢な盾だった。
バールでガラスを叩き割るような甲高い音が立て続けに響いている。

魔女の打ち出した褐色の物体が単なる重力加速以上の加速を得て、次々激突していく。
だが、びくともしない。壁に接触すると同時にそれらは次々に弾け、爆炎の跡に何も残さない。

褐色の止めどない怒涛は、完全に阻まれていた。
まるでホースの水をアクリル板で受けて散らしているような光景だった。


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