過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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881:[saga]
2012/03/22(木) 16:57:58.83 ID:bG+ciPA7o

杏子「さっさと終わらせてやるよ!」

多節槍がヒモを捉え、それを支点に大きく振り子運動。
魔女は動きを読んで、机や椅子を大量に投げ落としていく。

しかし杏子はすでにヒモを放していた。
見当違いの方向へ落ちた攻撃には目もくれず、別のヒモへと着地、そして走り出す。
魔女はヒモを自ら切断していくが、次々に跳び移っていく杏子を落とすことは出来ない。

明らかに杏子は強く、しかも全く油断していなかった。

徐々に魔女の本体に接近していた杏子は、多節槍をムチのように振るった。
蛇のように伸びた先端が、遥か高所にある洗濯ヒモに巻きつき、杏子を引き上げる。

杏子「この程度の魔女を相手にするなんて――」

空中に飛び出した杏子は一際大きく弧を描いて、魔女の頭上に迫る。
すでに彼女は多節槍を収め、大きく振りかぶっていた。勝利を確信して叫ぶ。

杏子「――あたしにも、さやかにも、役不足だっつーの!」


恭介は、その様子を障壁越しに見つめながら、さやかのことを考えていた。
杏子の動きを見ていて、まったく関係ないような記憶を不意に呼び覚まされたのだった。

幼い彼女は、ブランコを大きく漕いで、その最高点で宙に飛び出す。
しかし、その午後は雨上がりだった。彼女の落ちる先には水溜まりがあった。そして。

恭介「――あぶないッ!」


ガキィン、という耳障りな高音と、恭介の叫びが重なった。


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