過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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[saga]
2012/04/05(木) 14:27:10.57 ID:+Rg7gGZSo
〜芸術家の魔女の結界内〜
のどかな田園風景の中にポツンと取り残された、白い壁に赤い屋根の小さな家。
しかしその窓は吹っ飛び、平和な光景が文字通り粉々に打ち砕かれていた。
結界内を異様な静寂が包みこみ、遅い川の流れすら凍りついたように息をひそめていた。
そして再びの銃声。室内から。
室内には、少女の首を宙づりに絞める少女と、絞められながらも刺し違えるように銃口を向ける少女がいた。
今まさに発砲された銃口からゆらりと硝煙が立ち上る。しかし不自然な風にすぐさま吹き消されていく。
まどか「ひっ……」
短い悲鳴を漏らしたのは、あるまじきことに、撃った方の少女だった。
銃口がカタカタと震える。無理もなかった。撃たれた方の少女の頭は、首の骨が折れたとしか思えない方向にねじ曲がっていた。
不思議な軟体生物のようにのけぞった形で、しかし少女の首を執念深く絞めつけ続けている。
撃った方の少女、まどかは、念の為もう一発撃ちこむべきとは知りつつも、それが出来なかった。
そして間もなく、ゴキリ、という骨を無理矢理へし折ったような音がして、崩れた笑顔が元通りに目の前に現れた。
使い魔「――心配かけたかしら?」
まどかの視界で、その姿が高速でブレる。しかし動いているのは自分の方だと気付く。
魔法少女のマミに擬態した使い魔が、まどかの首を握ったまま、それを途方もない腕力で振り回し、床に叩きつけた。
まどかの軽い身体は人形のように吹っ飛んで、部屋の床に強く叩きつけられた。
まどか「がはっ! ごほっ!」
その手を離れた拳銃が、起死回生の切り札が、カラカラと床を転がった。
使い魔は高笑いしながら躊躇なくそれをベッドの下へ蹴り込む。まどかはせき込みながらも手を伸ばした。
しかし優しく伸ばされた指がキュっと絡み、細い首を捉えてまどかを押し倒した。
使い魔「――魔力が全然こもっていないわ」
眼前に、マミの哀れむような顔が浮かぶ。慈愛に満ちているのに、その首を絞める握力は確実に命を狙っていた。
まどかの顔に、ついに明確な恐怖が浮かんだ。完全に戦意がくじけて、顔が真っ白になる。
使い魔「何の変哲もない鉛弾ひとつで、魔女の使い魔である私を倒せると思って?」
もう答えることは出来なかった。聞こえてもいなかったかもしれない。
まどかは涙を流して浅い息を漏らし、必死でもがくだけだった。使い魔は退屈そうにため息を吐いた。
そのとき、意外なところから返事が返ってきた。
QB「――ここでまどかを責めるのは、酷なんじゃないかい?」
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