過去ログ - キャーリサ「家出してきたし」上条「帰って下さい」 2
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279: ◆S83tyvVumI[saga]
2011/04/16(土) 05:49:07.10 ID:3uB6ZpMQo

それを見てキャーリサは首を横に振った。


上条「仕方ないだろ。本当に夢中だったんだから」

キャーリサ「ふふっ、嬉しーぞとーま。私もそれに応えねばな。
       まだ英国より連れ出してもらった礼をしていなかったし」


肩から頭をあげ、キャーリサは上条の手を握って瞳を見つめる。
欠けた月の明かりに照らされた彼女の横顔は、その端整な面立ちも相まって途方もなく神秘的で、上条の視界からキャーリサ以外の全てが消えていく。


上条「え? いいよそんなの。俺が勝手にやったことだし、散々言ってもらったろ」

キャーリサ「駄目だし。私がしたいの」


繋がれた右手から、キャーリサの温もりが伝わってくる。
余裕の笑みを浮かべた麗しの第二王女の緊張が、手汗と高い体温から伝わってくる。

上条「……そっか、じゃあ……してもらおうかな」


上条にすら伝わったそれはとても分かりやすいもので、わざとらしい建前を述べた自分に、キャーリサは無垢な少女のように微笑んだ。
スカイブルーの瞳に想いを込めて。
キャーリサは単純にして明快な告白を口にした。



キャーリサ「とーま……ありがとう。とーま……――――
      
       ――――お前を愛している」



愛している。
そんなストレートな言葉の受け止め方はまだ上条には分からない。
でも確かに理解できることは、自分はキャーリサのことが好きで、キャーリサも自分のことをそう思ってくれているということ。
だから上条は、真っ直ぐな視線で伝えられたこの上なく明快な言葉に応えるかの如く、彼女を抱き寄せて口づけた。
寄せては返す波の音だけが夜の砂浜に響く。
それはさながら海の中へと溶けていくかのようで。
『軍事』を冠された愛しい恋人の温もりによって、上条当麻の世界は支配されていく。




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