過去ログ - 一方通行「俺は悩まねェ。目の前に敵が現れンなら……叩き斬るまでだァ!!」
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343: ◆x8SZsmvOx6bP[sage saga]
2011/09/29(木) 00:07:34.38 ID:gfipPGEfo
 仄暗いという形容詞を体現したかのような空間に、音はない。
 床や壁面と思われる部分にはそこが学校であったということを確認するにはあまりに風化が進みすぎてはいたが、
細長い廊下に付随するように小部屋が連なるその構造は、確かに一方通行の想像するそれに合致はしていた。

 一方通行「……敵の姿は無し、か」

 奇襲を予期して、念のためネオ・アルカディア軍の集結していた場所とは反対の位置から潜入を開始した彼は、
周囲を見渡してひとまず息をついた。
 この様子ならば、敵は少なくとも軍の大部分を撤収させたのは確かなようだ。

 それにしても、と自らの右こぶしをコキリと鳴らしながら、一方通行は慣れぬ水の感覚を感じた。
 風の操作のように、水流操作など絶やすい――
――当初はそう考えていた彼であったが、実際に水中へ出てみるとその勝手の違いに戸惑わされる。
 
 空気と比べて単純な構成であると考えていたはずの水は、
酸素、塩分、その他の懸濁物質が多種多様に混ざり合い、それぞれの電気的極性を把握するのにも精一杯だ。
 それに加えて水流には風に比べて多くの発生源が存在するようで、
揃えたはずのベクトルが瞬く間にどこかまったく的外れの方向へと向いてしまうのだ。




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