過去ログ - 暁美ほむら「最後に残った道しるべ」
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2011/04/08(金) 23:11:31.36 ID:4+5uQgBh0
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まどかは、これからの決戦に向けて一体何を買い物するのだろうとは思っていたが、
ほむらに連れられて行き着いた場所はそのこと以上に不思議だった。

「ほむらちゃん……ここって…」

中学生の少女が買い物ときいて想像する場所は大方にしてコンビニか、デパートか、
まどかも例に漏れずそういったところを想像していたのだろう。


だが、ほむらが買い物と称してたどり着いたストアーはこう看板を掲げていた。


”軍放出品販売 ”


「武器が爆弾だけではあなたを巻き込むわ」

ほむらはそう言い。
当たり前のように軍放出品ストアーへ歩を進めていく。

「武器が必要なの。まどか。あなたの分もね」

「えっ…私!?」一瞬の混乱ののち、まどかはほむらに闘いを手伝って欲しいといわれた、
その意味をようやく理解したのだった。

それは今までみたいに誰か魔法少女の背にくっついている類の手伝いではなく。
文字通り戦うための武力が与えられるのだ。

もう慣れっこだし、なんて、そんなの嘘っぱちだったかも!

急にあらゆる疑問が嫌な予感と一緒に頭の中で理解されていく。


そういえば以前、ほむらはインキュベーターをまどかの目の前で射殺したことがあった。
その時は考えがいかなかったが、中学生がどうやって銃を入手したかの答えが出たわけだ。

魔法少女にならないのだから、確かに魔女と戦うのならズバリいって武器が
必要なのだろうが、いざ実際の場面に居合わせると想像していた気分とはまるで違う。


とはいえ、女子中学生を、軍放出品ストアーがその入り口を開けて迎え入れる
はずもない。

その入り口は固く閉じられている。
銃火器を置いている店だ。防犯対策もされているだろう。


しかしそう思った矢先、まどかが見たのは、ストアーの鋼鉄の柵に閉ざされた入り口を
無理やりこじあけようと大型のブルドーザーに乗り込み、レバーを操作してシャベルを
上昇させると、店へむけて一直線に発進させはじめたほむらの姿だった。

キャタピラが地面を動くたびに地鳴りがする。


ほ、本気なの!?ほむらちゃん!?


唖然としてただそれを見守るだけしかできないまどかの見てる前で、
ほむらは迫る鋼鉄の柵にひるむ様子もなくブルドーザーを押し進めていく。

まるでこの破壊的行為に慣れっこであるかのよう。

ついにブルドーザーが入り口の柵に激突したとき、塞いでいた鋼鉄の柵は
その枠組みごと外れ、ストアーの中に押し出された。柵と柵の隙間にはめられたガラスは
ほとんどが音をたてて木っ端微塵に砕け、ほむらはブルドーザーごとストアー内に
強引に押し入った。ストアーの中のあらゆる物という物がシャベルに押し出され、
鉄やらガラスやらの衝突音がガシャガシャと響き渡った。



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