8: ◆YwuD4TmTPM[sage saga]
2011/04/11(月) 22:15:34.51 ID:+nr+0qO20
――夢を見ている。
わたしは、ただただ焦燥感に駆られながら、暗闇の中を走り続けていた。
――どうして走っているのか?
答えは得られない。
だけど、わたしは何かを探していた。何かを求めていた。
それが何かはもう思い出せないけれど。
だが、それはとても大切なモノだった。
だけど、もうそれはわたしには決して届かないモノで。
(……もう、いいのかな)
ふと、そんな言葉が心をよぎる。
そういえば、随分と長い道を辿った気がする。
ココロはゆっくりと、タールのようにくろくくろく。ねばねばとヨゴれていって。
カラダをムシバむケガレはどろどろとニクをひきさき、ホネをくだく。
タマシイはくずレるスナのようにさらさらとトケテイッテ、ぐるぐるぐるぐるカクハンカクハン。
……ああ、もういいや。
しあわせなゆめのなかで、みんなといっしょにねむろう。
みんないっしょなら、きっとだれもさびしくないよね。
だから、まずはおともだちをつくらないと。
そう思って、たくさんお友達を作っていたら。
それは突然現れた。
白い鎧に身を覆い、当たったらいかにも痛そうな槍を持った、さながらに御伽噺の騎士さんみたいで――
1002Res/570.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。