960: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2012/06/26(火) 00:59:12.39 ID:g7uRISW50
「クックックック……その紛い物の言う通りだ、ブレード」
声の主へと素早く視線を走らせると、篝火を象った像の頂上に、そいつはいた。
「お前は――テッカマンランス!」
ランサーをワイヤーで引き戻しながら、ブレードは声の主の名を叫んだ。
「どういう事だ――魔法少女は、テッカマンには変化できないはずだ!」
上にいるテッカマンランスにランサーの先端を向ける。
答えが返ってくることを期待していたわけではないが、彼は愉悦を滲ませて目を細めて返答した。
「フン。確かに、奴ら"紛い物"共がソウルジェムと呼んでいる変異クリスタルは、我らラダムによる干渉を受けることはない。
――だが」
言って、懐から小さな何かを取り出すのが見えた。タールのように黒ずんでいる卵型のそれは、
「グリーフシード……!」
「その通り。奴らの成れの果てである"残り滓"の核となるものだ。
――そして、こんな事も知っているかな? "残り滓"は、弱い個体の"紛い物"を喰らい、強大化していくということも」
「―――!」
ブレードは、テッカマンオクタヴィア――さやかと向き合った。
そこから感じる、一つの気配に気づいたからだ。
「まさか――」
「そのまさかよ! 私は、グリーフシードとソウルジェムを合体させる事で、対ラダム化プロテクトを突破したのだ!」
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