961: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2012/06/26(火) 00:59:38.64 ID:g7uRISW50
ランスの台詞が終わると同時に、オクタヴィアの斬撃が頭上に来た。
ギン! と耳障りな音が響き、オクタヴィアの剣とブレードの槍が交差する。
そして次の瞬間、オクタヴィアの膂力に耐え切れずにボコリ、とブレードの足元の地面が陥没した。
追撃として放たれたランスのテックレーザーを、オクタヴィアを弾き飛ばしたブレードは風車のように回転させたランサーで受ける。
さらに踏み込んできたオクタヴィアの刺突を頭を沈めてかわすと、ブレードはさらに跳躍して距離をとった。
「フッ、数の不利に加え、その新たなテッカマンは貴様の元仲間。果たして、貴様にこの状況を切り抜けられるのかな?」
「ぐっ……」
否定したいが、事実ではあった。
テッカマン二体を前にしての勝算は決して多いとはいえず、加えて今の自分にはまださやかを倒すべき敵か、助けるべき味方か、という答えを出せていない。
「では、そろそろ終わりだ。死ぬがいい、裏切り者ブレード!」
「―――!」
言い終えると同時に突進してくる二人を捌き切ろうと、ブレードはランサーを分離させて身構えた。
だが、予測していた衝撃がやってくることはなかった。
周囲はモノクロのように静謐な世界へと変貌し、ランスもオクタヴィアも突貫する姿勢のまま微動だにすることはない。
訝しむブレードを、ひとつの声が遮った。
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