過去ログ - レイラ「さようなら、真賀田博士」
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118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/17(日) 16:17:44.80 ID:e2AHbzIn0
そこは、何の変哲もない船長室の中だった。
大きな樫の執務机、背後の壁には大きな海図、キャビネットはしっかりと固定されていて、中は空。
119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/17(日) 16:31:07.50 ID:e2AHbzIn0
玖渚の趣味に合わせて真っ白な部屋は、嵐の後のように、静けさだけがうるさく反響していた。
「なんだったんだ、まったく……」
120:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/17(日) 16:34:32.10 ID:e2AHbzIn0
「教授」
「やあ亜衣ちゃん。どうだい、捜査の方は」
121: ◆3feiQFueVc[sage]
2011/04/20(水) 19:30:37.55 ID:zc7Tt6Fp0
寮のインターネット接続更新願を出し忘れていてあぶないところでしたが続けます
明日から
122: ◆3feiQFueVc
2011/04/22(金) 17:27:23.15 ID:Rh4RDPr10
「艦橋の後ろ……この部分は、構造上なんの必要もない部分。そして、一番効率よく船全体に情報を伝えられるところ……」
真賀田四季がその小さな手をかざして、ノックする。
こーーん、こーーーーーん、と、響いた。
123:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)
2011/04/22(金) 17:29:01.12 ID:Rh4RDPr10
一瞬にして復旧。
しかしそれは、今までとはあらゆる意味で違っていた。
「空が……」
124:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)
2011/04/22(金) 17:29:28.31 ID:Rh4RDPr10
「さようなら、真賀田博士」
125:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)
2011/04/22(金) 17:30:49.25 ID:Rh4RDPr10
「さようなら、お姉ちゃん」
真賀田四季のその答えに、レイラは悲しそうに笑った。
ずっとあとからついてきていたこねこが、ふい、とどこかへ歩き去る。
126:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/22(金) 17:32:57.71 ID:Rh4RDPr10
海図は海底図に自動更新され、完璧に等しい航行プログラムも復旧した。
自動的に船が、最適な内圧を保ちながら浮上していく。
「…………」
127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/22(金) 17:43:59.92 ID:Rh4RDPr10
「さてと……。
説明を求めるような野暮は致しますまい。
どこで降りられるおつもりですかな……真賀田博士?」
煙と共に――こねこが消えた。
128:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[saga]
2011/04/22(金) 17:47:25.71 ID:Rh4RDPr10
船は何事もなかったかのように巡航を終え、それぞれの町へ寄港した後に、太平洋側へ姿を消した。
海上保安庁の記録によると、その未登録船がレーダーから消失するまでの間に、甲板ハッチから離陸した二つの機影が確認されたという。
一つはハリアー、もう一つは、真っ赤なスポーツカーだった、そんな噂は、すぐに忘れ去られていった。
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