20: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/09(土) 20:45:48.95 ID:y4wKISZKo
*
翌日の病院。
「本当にごめんなさいね、心配かけて」
病院のベッドで巴マミは弱々しくも笑顔を見せる。
「いや、よかったですよ。意識が戻って」
まどかは、素直に巴マミが生きて、そして意識が戻ったことを喜んでいた。
「そうですよマミさん、やっぱり魔法少女はこうでなくちゃ」
さやかも、彼女を元気づけるように言う。
病院にまどかとさやかの手によって病院に運び込まれたマミは、その日のうちに意識を取り戻した。
医者からは過労によるものだ、と言われたけれども、それが魔力の過剰な消費によるものだということは、
まどかにもさやかにもわかっていた。
そして翌日の学校の帰りに、まどかたちは入院しているマミを見舞う。
「マミさん、その……、手、大丈夫ですか?」
「え? うん。大丈夫よ」
マミは、結界の中で千切れたはずの自分の右手を閉じたり開いたりして見せる。
「私のせいでマミさんが……」
「気にしないで鹿目さん。むしろ犠牲になったのが私でよかったわ」
「そんな」
「だって、私は魔法少女だからこうして腕も再生することができる」
「……」
「魔法少女って、こうやって一般の人たちを守ることも義務みたいなものだから」
「マミさん……」
「さすがマミさん、素敵です」さやかは少しおどけながら言う。
「もう、遊びじゃないのよ。魔法少女は」
「……はい」
「ああ、まだ少し疲れが残っているみたい」
「え?」
「しばらく、一人で休ませてくれないかしら」
「そ、そうですね」
「それに、そっちの子は他に行きたいところがあるんじゃないかしら」
マミはさやかのほうを見て悪戯っぽく笑う。
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