65: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:20:57.63 ID:YSX7FtLEo
翌日、まどかは普段あまり行くことのない三年生の教室がある階へと足を運んだ。
マミを探す手掛かりがなにかるかと思ったからだ。
しかし――
「巴マミ? あんまり聞かないな」
「巴さん? いたっけ。ああ、休んでるんだ」
「あんまり話をしたことないからなあ」
「なんか上品な感じだけど、近づき難いっていうか……」
「あの髪型はどういう構造なんだろうか」
「……だれ?」
「アンタ、あの子のなんなのさ」
「……、胸が……、いや、何でもない」
「放課後になるとさっさとどっか行って、よくわからないって感じ」
「一人暮らしなんでしょう?」
「うーん」
正直、同級生からの話ではマミの人となりを把握するのは難しかった。
入院していたけれど、病院から行方不明になった女子生徒。
しかしながら、同じ学校の生徒たちの関心は極端に低かった。
中には、同じクラスの生徒ですら、巴マミの存在を知らない者がいたのだ。
まるで、巴マミという人間がこの世からいなかったかのように感じさせられる。
マミは三年生の新学期にこちらに転校してきたようで、転校してからまだ、親しい友人もいなかったようだ。
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