76: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:57:01.20 ID:YSX7FtLEo
見覚えがある。これはマミがかつて見せてくれた彼女のソウルジェムだ。
『こんな姿で、ごめんなさいね』
マミの声が聞こえてきた。それも耳からではなく、頭に直接話しかけられる感覚。
キュウべえとの会話に近い。
「え、マミさん?」
『ええ、そうよ』
「マミさんなの? ねえ、私です。わかりますか? 美樹さやかです」さやかは、まどかの
持つソウルジェムを覗きこむように言った。
『ええ、とってもよく分かるわ。相変わらず元気ね』
まどかには、どうしても言いたい言葉があった。それを言うために大きく息を吸う。
「マミさんごめんなさい」
『どうしたの、急に』
「私、マミさんのこともっとわかってあげられたらよかったのに、その……、魔法少女
のことばかり気にして」
『別にそんなの気にすることじゃないわ』
「でも、マミさん、ずっと苦しんでいたし」
『そうね、苦しいことはいっぱいあった』
「バビさん……」さやかは既に涙を流していた。鼻が詰まってしまったため、まともに
名前も呼べないようだ。
『でもね、とっても嬉しかった』
「え?」
『あなたたちと出会えて、私は一人じゃないって思えて。本当に、嬉しかったの』
「でも私たち、全然マミさんの役には……」
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