過去ログ - らき☆すたSSスレ 〜ポリエステルより愛を込めて〜
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40:時の悪戯  8[saga sage]
2011/05/03(火) 22:50:04.69 ID:bzxCjw150

かがみ「おはようつかさ」
顔を洗っていると後ろからお姉ちゃんの声。タオルで顔を拭いて振り向いた。
つかさ「おはよう」
かがみ「珍しいわね、休日にこんなに早く起きるなんて」
お姉ちゃんを見た。高校時代と同じようにツインテール、そして着ている服を見て驚いた。夢で見たお姉ちゃんの着ている服と同じだった。
つかさ「お姉ちゃん、その服って……」
お姉ちゃんは得意げにポーズをとって見せた。
かがみ「どう、気に入った、高校時代買ったけど一度も着なかった服よ、着る機会がなくってね、今日はこれで行くつもり」
それで昔の髪型に戻したんだ。お姉ちゃんは何を着ても似合うからいいけど、その服で出かけて欲しくない。
つかさ「その服だと子供っぽいような気がするけど」
かがみ「やっぱりつかさもそう思うのか、それだけが気になっていたのよね」
ガッカリするお姉ちゃん。一度も着ていない服もなんだか可愛そうな気がしてきた。
つかさ「それなら髪型を変えれば、ポニーテールにするとか」
かがみ「それもいいか、サンキュー」
お姉ちゃんは自分の部屋に戻っていった。ああ、着替えて欲しかったのにこれじゃ逆効果だった。こうなったら見た夢の話をしてみようかな。
ダメダメ、夢の話をしたって。それにもうお姉ちゃんに頼るのは止めにするって。自分で考えなきゃ。とりあえずお姉ちゃんがチケットを忘れなければいいはず。
お姉ちゃんの部屋に向かった。
つかさ「お姉ちゃん入るよ」
部屋に入るとお姉ちゃんはリボンを取って髪を梳かしていた。
かがみ「ん、何か用なの」
つかさ「お姉ちゃん、こなちゃんからチケット預からなかった?」
かがみ「預かったと言うより私が管理した方がいいと思ってね、それがどうかしたの」
やっぱり夢と同じだ。ここで私が釘を刺しておけば忘れないよね。
つかさ「チケット忘れないようにしてね、お姉ちゃん肝心な時に失敗するから」
お姉ちゃんは笑いながら立ち上がり机の上のカバンを開けた。
かがみ「それは抜かりないわ、もう出かけ用の鞄に入れてある、これで忘れたならこなたに言い訳できないわよ」
それを見て安心した。これで忘れない。
つかさ「そうだよね、お姉ちゃんがそんなので失敗しないよね」
そのまま部屋を出ようとした。
かがみ「つかさ待って、今回は本当に済まないと思っている、でもこうするしか無かったのよ、今度皆で穴埋めするから」
私も他にどうすれば良いか分からない。
つかさ「お姉ちゃん、私どうしたら良いのか分からない、もし未来が一つしかないなら私達がどんなに頑張ったって交通事故に遭うんだよね、ゆきちゃんが言うにはりょうし
    何とかの不覚でいけない原理だと未来は決まっていないって、でも私見ちゃった、こなちゃんが交通事故に遭う夢を、決まっていなくても事故は起きるかも」
言わないはずなのに言ってしまった。そして夢を思い出して涙が出ていた。そんな私を見てお姉ちゃんは笑った。
かがみ「ふふ、みゆきの言っているのは量子力学の不確定性原理のことでしょ、詳しい理論はみゆきの方が詳しいわよ、そうね、パラレルワールドが本当にあるなら未来は
決まっていないかもね、でも考えてみて、来が幾つもあっても私達はその中の一つしか経験できない、結局未来は一つしかないのと同じよ、それにつかさの見た夢の内容をこれ以上聞く気は無いけど、夢の通りになりたくなければ夢とは逆の事をすればいいじゃない」
つかさ「もう、やってるよ、できれば今着ている服を着替えて」
かがみ「さすがつかさ、私は何も言う事はないわ、着替えて欲しいなら何度でも着替える」
お姉ちゃんはタンスを開けて服を選び始めた。
つかさ「やっぱり着替えなくていいよ、着替えたって同じかもしれない、それにその服着たかったでしょ」
かがみ「このままで良いのなら嬉しい、ありがとう」
お姉ちゃんはそのまま鞄を持った。
つかさ「え、もう出かけるの、まだ早いよ」
かがみ「だから行くのよ、普段どおり行ったら同じ結果になる、これは私なりの対策、つかさ程ではないけど私もそれなりに考えているのよ、買い物でもして時間を潰すわ」
初めてだった。占いも信じないお姉ちゃんが自分から行動するなんて。
かがみ「つかさのそうやって何時でも一所懸命な所、凄いと思う、私はちょっと手伝いをするだけ」
私を初めて褒めてくれた。優しかったけど私を褒めるなんて一回もなかった。お姉ちゃんはそのまま部屋を出て玄関に向かった。
かがみ「行ってきます」
つかさ「行ってらっしゃい、お姉ちゃん私の分まで楽しんでね」
お姉ちゃんは何も言わず手を上げ微笑んだ。そして玄関を出て行った。
夢と同じだった。お姉ちゃんの出かける姿が夢と重なった。

 今日は運命の日、未来のこなちゃんの言うようになるのか、私の夢の通りになるのか。私はどっちも望まない。とりあえず私の夢では何処でどんな事故があるのか分かっている。
あの交差点に行かなければ事故は避けられる。でもこなちゃんは私が事故に遭うって言っていた。夢と同じようにあの交差点だったら避けられる。




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