過去ログ - まどか「私の始まり」
1- 20
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage saga]
2011/04/14(木) 21:12:11.45 ID:+/zOP6e30
「ねえ、キュゥべえ……みんなを、みんなを助けてよ……」
「それは無理だ」

燃え盛る街。消え行く命。大切な――
守りたいものが全部全部全部、なくなってゆく。

「どうして!?皆、苦しんでる……ワルプルギスの夜が、皆を……!」

必死の懇願。揺れる尻尾。
何も映ってはいやしない赤い瞳がこちらに向けられる。


「だって君は魔法少女じゃないじゃないか」

「ねえ、キュゥべえ……みんなを、みんなを助けてよ……」
「それは無理だ」

燃え盛る街。消え行く命。大切な――
守りたいものが全部全部全部、なくなってゆく。

「どうして!?皆、苦しんでる……ワルプルギスの夜が、皆を……!」

必死の懇願。揺れる尻尾。
何も映ってはいやしない赤い瞳がこちらに向けられる。

「だって君は魔法少女じゃないじゃないか」

「……っ!」

逃げてばかりの、弱い自分。
死を恐れ、結局誰も助けられない、守れない――

「力の無い人間は何も出来ない。魔法少女じゃない君のために僕は動かないし、何より
 僕だってこの事態をなんとかなんて出来ないよ」

くるっ、くるっ。
妖しく愛くるしく、その瞳は見詰める。深く深く、深い底を。

「それにね。もう、終わってしまうじゃないか」

叫び声、慟哭、人欠片。
それさえももう静かになっていく。

「それでもこの世界を何とかしたいのなら」

くるっ、くるっ。





「――僕と契約して、魔法少女になってよ」








<<前のレス[*]次のレス[#]>>
62Res/33.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice