5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/04/17(日) 19:47:00.82 ID:QhrUkmiko
「……それに関しては、すまなかったよ」
キュゥべえはフワフワとした白いしっぽを振りながら、ぴょんと彼女に背を向けた。
「残念なことに君の家族は即死だった。
僕は奇跡を扱えるが、それは契約の相手によって限度がある。
魔力の器によっては生死を操ることもできるけど、優秀な君でもそこまでの力はなかった」
「……これから、私はどうすればいいの?」
「君の叔父は大学まで行かせてくれるらしいじゃないか。
体だって、最初から無傷のはずだろう?」
「それで、早速『魔女』とかいうのと戦えって言うの?」
その言葉を受けキュゥべえは、ふぅと気付かれぬように溜息を吐くと、言葉を選ぶようにして言った。
「契約は絶対だ。
流石にこの点では譲れないな。
君だって、生きていられてよかったじゃないか。
死んでしまったら、それで終わりだ」
「……何も良くないわ」
ぎゅっ、とシーツを強く握る姿を見て、面倒になるかもしれないなだと孵化器は思った。
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