過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[saga sage]
2011/04/22(金) 00:56:48.82 ID:Nr8ofJqko
――つい二週間前、あいつと出会うまでの間、あたしは誰とも深く関わらなかった。
家と家族をなくしてからというもの、ずっと独りで生きてきた。
他人に生の感情を剥き出しにしたことも、会話と呼べるほど多くを喋ったのも久しくなかった。
当然だ。こんな事情、同じ穴の狢でもなけりゃ誰とも共有できるわけもなし。
そこに現れたのが、あの黒いの。
あたしが使い魔を育てる為に一般人を見殺しにしてると知っても、あいつは叱りもしなければ説教もしなかった。
あたしは、何も知らないくせに上から訳知り顔で正論を垂れられるのが大嫌いだったから、それだけは少し嬉しかった。
だからと言って、あいつは賛同もしなかった。
ただ頷いただけ。
理解を示しただけ。
結局、あいつはあたしに先んじて、今夜の分の親玉を残して街の使い魔と何体かの魔女を全て狩ってしまった。
それが余計にあたしを苛立たせる。
獲物を横取りされたことにじゃない。
考えてしまうんだ。
もしかして、あたしは誰かに救いを求めてたんじゃないか。
赦して欲しかったんじゃないか。
教会でするみたく、懺悔がしたかったんじゃないかって。
あたしは悪くない。生きる為に仕方がないんだと慰めて欲しかったのかも……。
なんて思ってしまう自分が更にムカつく。
手の中には、まだグリーフシードとソウルジェムが握られていた。
このグリーフシードは元々、あたしが勝ち得たものじゃあない。
魔女を狩ったあいつが、
「これが欲しいんならやるよ。俺には必要ないから」
と言って投げ渡したものだった。癪だったが、貰える物は貰っとこうと受け取ったのだ。
誰が倒してもグリーフシードさえ手に入るなら同じ。いや、自分の魔力を消費しないだけ得なのだが、
やっぱり釈然としない。それは多分、理屈じゃないんだ。
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