過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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537: ◆ySV3bQLdI.[sage saga]
2011/09/26(月) 00:11:36.64 ID:aUcBu5eMo

「ああ……まあね」

首を傾げた零に、杏子は投げやりに応対する。

「へぇ、ひょっとしてあんこちゃん、前にもこの街に来たんだ?」

「……何でそう思うんだよ」

「いや、何となく、さ」

「どうでもいいじゃん、あたしのことなんか……」

 なんだか一気に気分が盛り下がった。この会話も、そろそろ切り上げたくなる。
 でも、このままじゃ終われない。自分自身、捨てた故郷までわざわざ戻った理由を見つけるまでは。
すっきりしない。ここで帰ったら、この先もずっと心の隅に引っ掛かっていそうだった。
 
 なのに気分が乗らないのが困りものだった。
 だが零はそうでもないようで、考え込みながらも表情はどこか嬉々としている。
 
「じゃ、次は俺の番だね」

「めんどくさくなってきたなぁ……」

 だらしなく寝そべる杏子が思い浮かべていたのは旧知の少女、巴マミ。
彼女がいるなら、きっと自分なんて必要ないだろう。
 ケンカ別れに近い形で袂を分かったマミ。単純な個々の戦闘力ならいざ知らず、探索や案内、
戦闘のサポートやコンビネーションなら彼女は自分より遥かに長けている。

 見滝原は盛んに都市開発が行われている街だ。数ヶ月もすれば街は様変わりしている。
その点、杏子にはない今の土地勘がマミにはある。どちらが役に立つかと言えば、どう考えてもマミだ。
 故に総合力ではマミには敵わない。それが悔しいと言うか、胸のモヤモヤした気持ちの正体だった。
 




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