過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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553: ◆ySV3bQLdI.[saga]
2011/10/03(月) 00:13:26.28 ID:Hlrx5e4jo

 そういえば、零は一昨日にも言っていた。
 使い魔でも人を喰う。結果、世間に不安が広がれば余計な仕事が増える、と。
今思えば、心の闇に憑くと言うホラーを指していたのだ。

 仕事の利害の不一致。人の道を説かれるよりは、よほど納得できる。
 できるはずなのに――。

あんこ「っ! それはテメーが気軽に力を使えるからだろ! あたしはやらなきゃなんないんだよ!
それに、やったからって誰に褒めてもらえる訳でも、ご褒美をもらえる訳でもないんだよ! あんたとは全然違うんだよ!!」

 杏子は激昂していた。
 自分でも何がムカつくのかわからない。何もわからないほどイラついている。何もかもが気に食わない。
 目の前でこれだけ怒鳴っているのに涼しい顔のこいつも、チクチク刺さる奇異の視線も、
テーブルに並んだ甘ったるいデザートの数々も。
 けど何より腹立たしいのは、思考に反して零の答えに落胆し、制御を離れた自分自身の心。

「俺もリスクがないわけじゃないけど……ま、概ね同意だな、特に後者は。
"あいつ"ならともかく、普通は仕事としてそれだけに専念できて報酬を得られるのと、無償とじゃあ天と地の差だし。
けど……」

 零はまったく動じず、人差し指を突き付けてきた。

「俺が訊きたいのはそこ。何で、やんなきゃならない? 
一人で生きていくのに魔法があれば便利、それは理解できる。
けどさ、命懸けて戦うことと秤に掛けて、果たして釣り合うもんかな?」

「何が言いたいんだよ……!」

「そこまでグリーフシードに拘るからには、何か他に理由があるんじゃないのってこと。
例えばさ、願い事だけ叶えてもらって、「はい、さようなら」ってのはできないのか?
ソウルジェムが濁って魔法が使えなかろうが、もう戦わないなら必要ないよな?」




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