過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[saga]
2011/04/29(金) 00:28:52.00 ID:PbRgPovxo
マミはそれ以上、考えるのを止めた。深く考えてしまえば、胸の内から何か黒い感情が芽生えてしまいそうで。
それが何故いけないのかはわからない。
わからないが、倫理や感情とは違う、何か良くないことが身に起こるような気がして、本能が栓をした。
思索しながら歩くうち、いつの間にかマミは大きな交差点に差し掛かっていた。
平日の朝だけあって、歩道は通勤通学の人混みでごった返しており、車道もかなりの交通量。
横断歩道でマミと共に信号待ちをする人々は、誰も他人の顔なんて見ていない。気にしていない。
それはマミも同じ。
魔法少女として守るべき人々?
そんなものは、どこにもいない。
いつしかマミの大衆を見る目は変わろうとしていた。
かつては、何気ない日々を過ごす人々を誇らしい気分で見ていたそれに、妬みや嫉みが混じるようになった。
誰も彼も同じような顔、同じような服、同じような動き。
よく見れば違いはあるのだろうが、彼女とっては些末なこと。さしずめ野菜か家畜のようにしか思えなかった。
何の興味も感慨も湧かない。おそらく、彼らの目にはマミも同じように映るのだろう。
群衆に埋もれた異分子である彼女が感じるのは、ただただ息が詰まりそうな不快感。
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