過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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632: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/10/17(月) 03:24:46.89 ID:DTAKjFNQo

 踵を引き付けながら零の動きを窺う。このまま回避しただけでは、槍を押さえられている状況は変わらない。
何かひっくり返す好機を探し――見つけた。

 槍を押さえる零の左手。蹴りが目眩ましになっていたが、回転する際に順手から逆手に持ち替えられている。
しかも槍を跨ぎながらだから、相当に無理のある姿勢だ。力も満足に入らない。

――今ならいける!

 杏子は握った柄に魔力を集中し、槍をバラす。鎖で繋がれ、多節状に分かれた槍は、零の手の内でうねり、滑る。
そして、ついに零の手が放れた。放さなければ鎖に指が絡まり、最悪千切れていただろう。

 杏子の頭上を右足が通過するのと、解放された槍を再び繋げたのは、まったくの同時。

 結果、零は右足を上げた不格好な状態を晒すことになる。ピンチが一転、杏子に絶好のチャンスが生まれた。
 後はガラ空きの身体に槍を突き込めばいい。それですべてが終わる。
 次は油断はない。最後まで気を抜かず、貫くことだけに集中する。

 まさか、それが仇になるとも思わずに。

 突如、杏子の手から槍が吹き飛び、夕空に舞った。




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