過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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667: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/10/26(水) 02:03:26.45 ID:1614KIITo

――……そうか! 

 唐突に脳裡に閃きが走った。
 零がしているように自分も誘い込んでやればいい。
 零が待っているのは疲労と、それに伴うミス。ほんの一瞬でも隙を見せれば怒涛の攻めに転じるだろう。
 
 ただ、それだけに半端な誘いには絶対に乗ってこない。フェイントに引っ掛かれば敗北は必定。
見極めには慎重になるはず。何せ上手く逃げていれば勝手に敵は自滅してくれるのだ。
 正直、駆け引きや騙し合いでこの男に勝てる気がしない。自分に向いているとも思えないので気乗りしなかった。

 フェイクでは確実に見抜かれる。なら正真正銘、本物の隙ではどうだろうか?

 これだけ激しく動いていれば、遠からず、必ず綻びが生まれる。身体が限界を迎え、態勢を崩す。
 望むところだ。それでこそ零は確実に踏み込んでくる。
 自分でも思いもよらなかった虚を突かれるかもしれない、それでも。
 その瞬間、たった一度だけ動けばいい。反応さえできれば、ピンチは最大のチャンスに変わる。

 一か八かの大博打。できれば打つことなく終えられればいいのだが。
 息を切らし、槍をがむしゃらに振り回しながら、杏子は待つ。
 自分に決定的な隙が生まれる瞬間を。

 そして一分後。
 ついに、その時が訪れた。




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