過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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91: ◆ySV3bQLdI.[saga]
2011/05/08(日) 00:29:38.04 ID:SvJd1x2Vo

 暫し沈黙が続き、息苦しさと居心地の悪さをマミが味わっていると、やがて男が破顔した。
 ピンと張り詰めた空気が弛緩すると同時に、マミは大きく息を吐いた。
実際は数秒程度だっただろうが、体感はもっと長かった。

「はは、やっぱり驚いた。ごめん、ちょっとやり過ぎたかな」

「なんで……」

「なんで知ってるかって? 俺の話に付き合ってくれれば教えるけど……どうする?」

 この男はどういう訳か、わざと殺気を叩きつけたらしい。
 理由は知る由もなかったが、マミにも確かなことが一つだけ。

 ああ……やっぱり自分は、この呪われた運命から逃げられないのだ。

「あなたは……」

「俺は涼邑零。君は?」

「巴……マミ……」

 頭は真っ白。正常な判断は阻害され、マミは問われるがままに名乗ってしまった。
言ってからハッとなるも、後悔先に立たずである。

 さっきとは別の意味で身体を掻き抱くと、マミは一歩、二歩と後退った。
 背中が何か硬いものに当たる。
 そっと振り向くと、そこにいたのは革のジャケットを着て髪を金に染めた、見るからに粗暴な男。
歳は十代後半といったところか。
 マミが当たったのは、同じく信号待ちの不良の背中だった。

「あぁ?」

 険しい目つきで不良がマミを睨む。
どこか焦点の定まらない目からして、ひょっとするとドラッグか何かキメているのかもしれない。




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