過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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950: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/02/28(火) 01:50:11.63 ID:8y1+43mEo

 時刻は五時を回り、落ちかける夕陽に四つの影が色濃くなる。
 街を歩くのは、少女たちと男性一人の、やや不自然な集団。
数十分前、マンションを訪れた時と違うのは、そこに少女が一人欠けていること。
 魔法少女と、その候補二人。そして魔戒騎士は言葉を交わすことなく、微妙な距離を保って歩いていた。

 先頭を行くマミの表情は険しい。せめて彼女が和やかであったなら、
まどかとさやかも気が楽になったろうが、マミはマンションを出て先導する間、
真剣な――思い詰めたとも言える様子で、ただ前だけを向いていた。

 背後の男は端から朗らかな態度など見せるはずもない。
 これから向かう先は戦場で、冒険気分など以ての外と理解していても、
板挟みになったまどかとさやかは居た堪れなくなっていた。

 二人が陰鬱とした空気に耐えかねた頃、三叉路でマミの足が止まった。
 手に握ったソウルジェムを、それぞれの方向にかざして何かを確かめる。
 興味津々といった感じで覗き込む二人に、マミはやや得意げに答えた。

「ソウルジェムが光って反応するのは、魔女の魔力を捉えているの。
つまり、光の強い方角に魔女がいる可能性が高いって訳。
魔法少女はこれで魔女を探しているわ」

「へー、綺麗……」

 言う通り、黄色のソウルジェムは方向によって発光が淡くなったり強くなったり変化している。
 トクン、トクンと、振る度に一定のリズムで明滅するソウルジェムは心臓の鼓動のよう。
幻想的な輝きに、少女は揃って目を奪われている。
 にも関わらず、後ろから追い付いてきた男――冴島鋼牙は目もくれず、髑髏の指輪に話しかける。




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