過去ログ - 上条「だから改めてお前に誓う。俺は御坂美琴とその周りの世界を守る。」
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24:たくま[sage]
2011/04/24(日) 00:24:43.65 ID:4Az5UeA+0

次の日。



「初春!次は右と左、どっちですの?」

『次の路地を多分左です!』

「多分ってどういうことですの?」

『あ、いえ、通報のあった場所なんですが障害物が邪魔をして現場が見えないんですよ。なので、通報を信じるならば、という意味で…。』

「なーんかきな臭いですの…。まぁいいですわ、了解ですの!」



彼女の名は白井黒子。
御坂美琴のルームメイトであり、彼女を「お姉様」と慕っている、常盤台中学一年生。
空間移動の大能力者であり、風紀委員に所属している。

現在、同僚の初春のバックアップを受けながら、白井は風紀委員の任務を遂行していた。




『……もしかして、また幻想御手を使った能力者でしょうか…?』

「その可能性は十分にありますの。早めに病院のベッドを確保しておいた方がいいかもしれませんわね。」




最近出回っている可能性が高い、「新型幻想御手」。
個人差はあるが、使用して一定期間を過ぎると、全身から出血を起こし最悪の場合死に至る、という副作用。

最初に副作用が確認されたのは、八人目の「幻想御手を使ったと思われる能力者」の取り調べ中であった。
身柄を拘束していた他の七人の能力者の内、三人が全身から出血を起こし、倒れた。

すぐさま病院に搬送されたが、三人中二人は重体。
残りの一人は、出血のショックにより、病院への搬送中に亡くなった。

その後念のために、取り調べを後回しにして残りの五人も病院へ搬送。
白井黒子の上司である固法美緯の判断であったが、彼女の予感は的中した。
五人の能力者達は、次々と全身から出血を起こしたのだ。
だが病院に既に運ばれていたことが幸いし、五人とも一命を取り留めた。

新たなる幻想御手が出回っている可能性がある。副作用で命を落とす危険性がある。

白井の属する風紀委員の支部は、すぐに警備員へと連絡を取った。
学生達に注意を促してもらうためである。

だが、警備員の上層部の判断は意外なものだった。

幻想御手が再び出回っている、という情報を流してはいけない。
副作用についても、パニックを起こす恐れがあるため、情報を規制すること。
警備員と風紀委員は、至急秘密裏にこの事件を解決せよ。

それが、警備員上層部からの通達である。
当然、風紀委員や警備員は抗議した。
だが、結局それが通ることは無かったのだ。

白井黒子は昨晩この「秘密」を御坂美琴に話したが、それは許可が出たためではない。
誰よりも愛するお姉様であり、前回の幻想御手事件の際に共に戦った仲間。
彼女には、後で咎められようとも話しておきたかったのである。




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